熱海市 起雲閣
1919(大正8)年に別荘として築かれ、「熱海の三大別荘」に数えらる起雲閣
1947(昭和22年)に旅館として生まれ変わり、熱海を代表する宿として数多く宿泊客を迎え、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治など、日本を代表する文豪たちも訪れました。
日本家屋の美しさをとどめる本館(和館)と離れ日本、中国、欧州などの装飾や様式を融合させた独特の雰囲気を持つ洋館です。2000(平成12)年より、熱海市の所有となり、熱海市の文化と観光の拠点となっています。
起雲閣の表門は、1919(大正8)年に創建され、薬医門(やくいもん)とよばれる造りになっています。訪れた時は、リニューアルオープンしたばかりでした。
薬医門は、鎌倉時代末期・室町時代初期の武家または公家の屋敷などに現れた門形式のひとつで、後に城郭や寺社などにも使われるようになったそうです。
暖炉の覆いにはサンスクリット語の飾り、入口の天井には茶室のように竹が用いられるなど、独特の空間となっています。
中々、豪華なつくりですね!
洋館「金剛」に併設されたローマ風浴室は、1989年の改築の際、多くの部分で現代の材料に改められてしまいましたが、ステンドグラスの窓やテラコッタ製の湯出口などは、建築当時の物だそうです。
起雲閣の庭園は、池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)とよばれており、眺望を楽しむことと、散策を楽しむという両面性をもった大変素晴らしい庭園となっています。
眺望については、敷地内の各建物、各部屋それぞれの場所から眺めたとき、どこから眺めても快適な庭となるように設計されています。
建物や庭園も広く、のんびりと優雅な時間となりました。